ピルのオンライン処方のメリットデメリット。市販がない理由も解説

女性の健康

ピルは一般的に「避妊薬」としての役割が知られていますが、実際には女性の心身の健康をコントロールすることが可能な、様々な効果・働きを持っています。

もちろん副作用は存在しますが、近年では女性社員の福利厚生としてピルの処方費用を担う会社もあるほど、女性が快適に過ごす上で様々なメリットを持っています。

実際にピルにはどのような働きがあり、入手する場合にはどのような手順を踏めば良いのでしょうか?本記事では、ピルの効果やメリット・デメリット、入手方法などについて見ていきます。

ピルに興味はあるけど少し怖い、という人や、どうやって入手すればよいかわからないという人はぜひチェックしてみてください。

監修医師

野村直孝

和歌山県立医科大学医学部医学科卒業

NTT西日本大阪病院勤務

その他大手病院勤務

大手美容クリニック院長着任

  1. ピルとは?効果や働きのメカニズムについて
    1. ピルとはどんな薬なのか
    2. ピルの具体的な使い方
    3. 1960年代に開発されたピルの内服率
    4. ピルに含まれている成分とは
    5. 女性ホルモンについて
    6. ピルを使うのはどんな人?
  2. 人によって適切なピルは異なる。ピルの種類について
    1. 低用量ピル
    2. 中用量ピル
    3. 高用量ピル
    4. 超低用量ピル
    5. 低用量ピルは3種類ある
    6. ミニピル
    7. アフターピル
  3. ピルの効果。避妊薬以外にも作用する体への影響
    1. PMS(月経前症候群)の緩和
    2. 生理痛の緩和
    3. 肌荒れやニキビの緩和
    4. 生理不順の緩和
    5. 子宮筋腫・子宮内膜症などの緩和
    6. 女性特有の病気の予防
    7. 避妊効果
  4. ピルを入手するには?市販は不可能なのでクリニックを要受診
    1. ドラッグストアなど市販で購入できない理由
    2. 医療機関を受診して処方してもらう方法
    3. オンラインクリニックを頼る方法
    4. 個人輸入は危険なのでNG!
  5. 女性のライフスタイルが向上!ピルを服用するメリット
    1. 生理日を移動できる
    2. 生理痛や貧血を予防・緩和できる
    3. PMSに振り回されずに済む
    4. 肌質を整えて美容効果も期待できる
  6. 服用前に要注意。ピルの副作用や注意点をチェック
    1. 血栓症のリスクが高まる
    2. 喫煙で副作用のリスクが高まる
    3. 吐き気や頭痛、むくみなどの症状が生じる
    4. 子宮頸がん・乳がんのリスクが高まる
    5. ピルを処方できない人もいる
  7. ピルを処方してくれるのクリニックの選び方や注意点
    1. 通いやすさや立地条件
    2. 取り扱っているピルの種類
    3. 医師の実績やプロフィール
    4. アフターケアの充実度
    5. 予約の取りやすさ
    6. オンライン診療の対応有無
  8. ピルで女性の生活が一気に楽になる。処方はオンラインがおすすめ!

ピルとは?効果や働きのメカニズムについて

ピルは、女性の月経や排卵の周期をコントロールしている女性ホルモンが含まれたホルモン剤のことです。ピルの役割や効果、種類などについてまずチェックしていきましょう。

ピルとはどんな薬なのか

ピルは「経口避妊薬」という呼び方でも知られており、女性ホルモンのバランスを調整することによって排卵が起きないようにするため使われています。

女性ホルモンには、「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の2種類があります。

卵胞ホルモンは妊娠の準備を、黄体ホルモンは妊娠の維持を司っており、この2種類野女性ホルモンの作用によって月経の期間もコントロールされています。

一般に、黄体ホルモンが増えるのは排卵期以降とされており、それを機に月経や妊娠の準備が始まります。

ピルには特に黄体ホルモンを中心に2種類の女性ホルモンが含まれているため、ピルを服用すると「すでに排卵後のホルモン状態」であると脳が判断を下し、排卵が起こらなくなるのです。

この黄体ホルモンの作用によって、子宮頸管粘液の性質や、子宮内膜が変化し、妊娠しにくい状態を作るのがピルの作用です。

ただしこの「妊娠しにくい状態」は、あくまでピルに含まれている女性ホルモンの作用の一つであり、避妊以外の様々な目的でもピルは有効活用されています。

ピルの具体的な使い方

ピルは基本的に錠剤の飲み薬として処方され、毎日決まった時間に1錠ずつ飲んでいく決まりになっています。

毎日(1か月分)欠かさずに飲むタイプもあれば、21日分(21錠)飲んで7日間の休薬期間を挟むタイプもあるなど、服用時のルールは処方されるピルのタイプによって異なります。

もしも24時間以内に飲み忘れに気づいてしまった場合は、飲み忘れた1錠を気づいた時点ですぐに服用しましょう。飲み忘れに気づいた次の文は通常通りに使用するため、飲み忘れた場合は1日に2錠服用するということもあります。

ただし2日以上も続けて飲み忘れてしまった場合には、いったん服用を中止してから次の生理を待って新しいシートで服用を再開しなければなりません。

ピルはとにかく飲み忘れた場合のリスクが大きいため、飲み忘れ防止のための対策を自分でしっかり管理しておく必要があります。

1960年代に開発されたピルの内服率

ピルの歴史は1960年代にさかのぼります。アメリカで経口避妊薬として1960年代に開発された薬であり、アメリカを始め、現在では全世界で1億人以上の女性が服用しているという実績も持ちます。

実際にピルの内服率は世界的に見ても高く、オランダで14~16歳の若い世代に無料配布されているほどです。アメリカでは1,200万人、いぎりすでは生殖年齢の約1/3の女性が内服しているということです。

ピルと言えば副作用を気にする人もいますが、1960年代にアメリカが世界で初めて認可したピルには胃腸障害や血栓症などのリスクが実際に問題視されていたのは事実です。

ただしこれらのリスクは「高容量ピル」を使用していたことだと判明し、1973年以降からは副作用を改善するために「低用量ピル」が開発され、今も使用され続けています。

こうした背景を持つことから、現在では「ピル」と言えば低用量経口避妊薬である「低用量ピル」が主流となっています。

ちなみにピルの内服率を国際で比較すると、日本は海外諸国と比べて圧倒的に低いことが分かっています。日本ではまだピルに対する間違った知識や偏見などもあり、ピルに対する抵抗感を持っている人が多いようです。

ピルに含まれている成分とは

実際にピルの使用を検討しているのだとしても、何が入っているか分からないものを口にするのは気がひけますよね。「女性ホルモンが含まれている」という言い方では、少しピンと来ない人もいるかもしれません。

ピルは医薬品として扱われており、その中には以下のような成分が配合されています。

  • 卵胞ホルモン(エストロゲン)
  • 黄体ホルモン(プロゲステロン)

主に含まれているのは上記の2種類の成分ですが、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの割合や、黄体ホルモンの種類などによって処方される薬はそれぞれ異なります。

もともとピル一粒のピルに含まれている2種類の女性ホルモンは、卵胞ホルモンの量に変化はありませんが、ピルの種類によっては黄体ホルモンの量が少しずつ変化していくものもあります。

つまりピルは中に含まれているホルモンの成分の違いしかないため、どのようなクリニックから処方されても、主成分はほぼ同じものと考えて良いでしょう。

女性ホルモンについて

ピルに含まれている「女性ホルモン」について少し解説しておきましょう。

まず「ホルモン」とは、体の成長やエネルギーの代謝、血圧、食欲・食物の消化といった様々な働きに影響を与える存在です。脳だけではなく様々な体内の器官で作られており、現在では100種類以上のホルモンが発見されているほどです。

中でも女性ホルモンとは、女性の卵巣で作られており、妊娠・出産のための体づくりを役割として担っています。

卵胞ホルモン(エストロゲン)は、子宮内膜を厚くして妊娠に備える他、乳房の発育やコラーゲン産生などを促します。対して黄体ホルモン(プロゲステロン)は、子宮内膜を柔らかく維持して妊娠しやすい状態・妊娠状態を維持する働きがある他、食欲を促す働きもあります。

生理が約28日周期で訪れる仕組みも、この女性ホルモンの作用によってコントロールされています。つまりピルで女性ホルモンの量をコントロールすることは、月経周期をコントロールすることを意味するわけです。

ピルを使うのはどんな人?

ピルは「経口避妊薬」という呼び方をされるため、避妊のための薬として認識している人が多いのは否めません。しかしピルで女性ホルモンがコントロールされることによって得られるメリットは、避妊効果だけではありません。

例えば月経周期が正しくなったり、月経痛・月経前症候群(PMS)が改善されたりといった効果も期待できるのです。

そのためピルを使用する人の中には、避妊効果以外にも

  • 月経不順の人
  • 月経前症候群(PMS)に悩んでいる人
  • 月経痛に悩んでいる人
  • 普段から貧血気味の人
  • 卵巣がんや子宮がんなどの予防を考えている人

…など、体の健康を考えたい女性たちにとって効果的な医薬品として頼られています。ピルを使う人の背景は様々ですが、一貫して健康を大切にしたいという女性が多く使用しているのが現状です。

ピルに対して忌避感を持つ人も少なからずいますが、生理痛を和らげたい人や、生理の度に苦しい思いをしている人のための手助けになるでしょう。

人によって適切なピルは異なる。ピルの種類について

ピルにはいくつかの種類があります。主成分は同じですが、前述の通りにホルモンの含有量によって種類が異なります。人によって合う・合わないがあるため、ピルの種類や特徴について見ていきましょう。

低用量ピル

低用量ピルは、含まれている卵胞ホルモンの量が最も少ないものです。主には避妊目的で使われていますが、月経困難症の治療などのために使われることもあります。

「月経困難症」は、月経に伴って起こる病的な状態のことを言います。いわゆる「生理痛」が酷い症状のことでう、下腹部痛や腰痛、吐き気、頭痛等が酷い人等は「月経困難症」と診断されます。

薬の含有量を最小限に抑えられる点がメリットです。含有量が少ないということは、副作用の心配も少ないということです。

一方で、低用量の場合はあくまで避妊用として使われることが多いため、卵胞ホルモンの量が少なく、生理痛の緩和などを目的としている人にはあまり向かない可能性があるという点に注意しましょう。

また、ピルを飲み忘れてしまった場合、効果が一気に低くなってしまう点も低用量ピルの注意点の一つです。

中用量ピル

中用量ピルとは、低用量ピルと比較すると卵胞ホルモンの量が多く含まれているピルのことです。

避妊目的で処方されることの多い低用量ピルとの大きな違いは、女性ホルモンに関係する病気の治療が目的として処方されることが多い点です。

卵胞ホルモンの量が多い分だけ効果も高く、子宮体がんや卵巣体がんなどの予防や、月経不順の緩和、生理痛・月経過多の緩和などを目的として使用されます。

低用量ピルより含有量が多い分だけ、ピルを飲み忘れた場合にも効果が低くなりづらいというメリットがあります。

高用量ピル

高用量ピルは、中用量ピルよりもさらにホルモンの含有量が多いピルになります。ただし含有量が多いほど効果も副作用のリスクも高くなるため、近年ではあまり使用されていません。

低用量ピルが認められた1999年以降にはあまり使用されておらず、月経困難症や不正出血、過多月経などの症状に効果があったとされています。

超低用量ピル

超低用量ピルは、低用量ピルよりもさらにホルモンの含有量が少ないことで知られるピルの種類です。

規則正しく服用を続ければ避妊効果や生理不順・生理痛の改善といった効果も期待できる他、副作用のリスクも低い点で知られています。

ただし1日でも飲み忘れがあると、効果が一気に低くなってしまう恐れがある点に注意しなければなりません。また、副作用のリスクは低い方ではありますが、飲み始めたばかりの頃はやはり「超低用量」であっても副作用のリスクが懸念されます。

低用量ピルは3種類ある

現在多くのクリニックなどで処方されている低用量ピルや超低用量ピルには、女性ホルモンの配合比率によって大きく3種類に分けられます。

  • 1相性:薬に含まれるホルモン量がずっと同じタイプ
  • 2相性:黄体ホルモンの量が2段階に分けて変化するタイプ
  • 3相性:黄体ホルモンの量が3段階に分けて変化するタイプ

日本で多く処方されている傾向があるのは、1相性(ずっと同じホルモン量が続くタイプ)か、3相性(ホルモン量が3段階に分けて変化するタイプ)です。

2、3相性のピルは「段階型ピル」という呼び方もされており、本来の女性ホルモンの自然な変動・周期に会っているため、体への負担が少なく効果も高いと期待されています。

「低用量ピル」という言葉を見聞きする人は多いかと思いますが、どのようなタイプのピルが適しているかは人によって異なります。しっかり医師やクリニックと相談した上で決めましょう。

ミニピル

ミニピルは低用量ピルとは異なり、黄体ホルモンのみを配合したピルのことを言います。

低用量ピルを服用できない人や、血栓症のリスクを最小限に抑えたい人などに処方される傾向のあるピルです。

ミニピルにも避妊効果や生理痛・PMSの改善効果はしっかり期待できます。日本ではまだ承認されていないものの、イギリスをはじめとして世界各国から利用されている薬品です。

アフターピル

アフターピルとは、避妊に失敗した際に緊急用として使用される薬のことです。

低用量ピルとの違いは、連続して毎日服用するのではなく、性行為後72~120時間以内に服用する点です。

また、目的も生理痛やPMSなどの緩和ではなく、避妊が主になっている点も特徴です。避妊を目的としている場合ならアフターピルの処方も視野に入りますが、継続的に生理痛やPMSなどを緩和していきたい人は、アフターピルではなく低用量ピルなどを使用するのがベターです。

ピルの効果。避妊薬以外にも作用する体への影響

ピルの作用や仕組みについて理解したところで、実際に服用することによってどのような効果が得られるかを確認していきましょう。

ピルには以下のような、女性の体の健康を助けるための様々な効果があります。

PMS(月経前症候群)の緩和

PMS(月経前症候群)とは、生理の3~10日ほど前に生じる様々な心身の症状のことです。

  • 体の疲労感
  • 胸・お腹の張り
  • 頭痛
  • 関節痛や筋肉痛
  • 眠気
  • 手足のむくみ
  • 食欲増進
  • 気分の落ち込み(抑うつ傾向)
  • イライラ
  • 不安感
  • 理由もなく泣きたくなる

上記のような症状は、整理が始まると自然と軽快していきますが、仕事やプライベートなど、日常生活に支障をきたす可能性もあるため注意が必要です。

PMSの原因は女性ホルモンの波が原因であると考えられているため、ピルによる排卵抑制によってホルモンバランスを整えて、PMSの改善効果が期待できるというわけです。

PMSは仕事の質やモチベーションにも影響を与えることから、福利厚生として女性社員・スタッフへの低用量ピルの提供を行っている会社もあるほどです。

体の苦痛はもちろんですが、精神的な苦痛は自分だけではなく周囲の対人トラブルにも発展する可能性があります。毎月PMSで苦しんでいる人は、ピルを試してみるのがおすすめです。

生理痛の緩和

毎月訪れる生理痛に苦しんでいる人も少なくはないのではないでしょうか。生理痛の具体的な症状や重さには個人差がありますから、「このくらい普通」と自分で思っている人ほど、知らない間に苦痛を増やしている可能性があります。

生理痛には、以下のような症状が挙げられます。

  • 腹痛
  • 腰痛
  • 腹部膨満感
  • 吐き気
  • 頭痛
  • 疲労・脱力感
  • 眠気
  • 抑うつ
  • 下痢
  • 食欲不振・食欲増進

心の症状が酷い人もいれば、体の症状が酷い人もいます。症状があまりに重ければ、日常生活にも支障をきたすでしょう。

あまりに生理痛が酷い場合は「月経困難症」に診断されます。月経困難症を含め、生理痛の緩和にはピルによる女性ホルモンのコントロールが役立ちます。

生理痛が生じるのには、「プロスタグランジン」と呼ばれるホルモンが関係しています。プロスタグランジンは、子宮内膜を経穴として排出する際に分泌されるホルモンのことです。

生理痛には鎮痛剤などを用いる人もいるかもしれませんが、ピルの服用で排卵が抑制され、経血量の減少効果が期待できるため、生理痛の改善にもつながります。

仕事やプライベートなどで苦痛を感じるほど生理痛に悩んでいる人は、ピルによって生理期間のストレスが緩和できる可能性がありますよ。

肌荒れやニキビの緩和

生理の前後で肌質が荒れるという人は多いのではないでしょうか。ニキビや吹き出物、その他炎症などの肌荒れに関する悩みは、生理前後で多くなるでしょう。

生理前後で肌質が悪化してしまうのは、黄体ホルモンの量が排卵から数日後に急激に増えることが起因しています。

黄体ホルモンは皮脂分泌作用があるため、皮脂が過剰に分泌されてしまいます。それが原因で毛穴がふさがったり、肌が乾燥したりニキビができやすくなったりといった症状につながるのです。

肌質の改善やメイクノリを良くしたいという人にも、ピルの効果はメリットになるでしょう。

ニキビ治療のためにピルが処方されることもあるほど、女性ホルモンの量をコントロールすることが肌質の改善に良い働きをしてくれますよ。

生理不順の緩和

生理不順(月経不順)とは、通常28日周期程度で訪れるはずの生理が、周期がバラバラになってしまう症状を言います。

例えば2か月に1回しか生理が来ないという人もいれば、1ヶ月に2回も生理が来てしまうという人など様々です。また、生理周期がバラバラで全く予測できないという人もいれば、通常1週間程度の生理期間が長すぎるor短すぎるという人もいます。

こうした生理不順の原因は、女性ホルモンのバランスが乱れてしまう事が原因とされています。女性ホルモンの乱れは、生活習慣の乱れや精神的・身体的なストレスなど様々なことが引き金になります。

ピルを正しく服用することによって、女性ホルモンの量がコントロールされ、一定周期で生理が来るようになる効果が期待されます。

実際に生理不順に悩んでいる人にピルが処方されたり、生理周期をずらしたい・コントロールしたいという人にもピルが処方されるケースは少なくありません。

普段から生理周期が乱れがちな人はホルモンバランスの乱れを始め、身体的・精神的な何らかの問題を抱えている可能性もありますから、ピルでホルモンバランスを整えることで他の心身のトラブルを防ぐことにも繋がるでしょう。

子宮筋腫・子宮内膜症などの緩和

ピルは女性特有の病気である、子宮筋腫や子宮内膜症といった症状を和らげるために処方されることが度々あります。

例えば子宮筋腫は、子宮の内側や筋肉の中、外側といった場所にできる腫瘍のことです。決して珍しくない病気で、30歳以上の女性の20~30%が子宮筋腫になっているのが現状です。

子宮筋腫になると、経血量が増えて生理痛が増したり、貧血や妊娠しづらいなどの様々な症状に陥ることがあります。

また、子宮内膜症は子宮内膜の組織が子宮内膜以外の場所に生育してしまう病気のことで、子宮内膜と同様にどこに発生したとしても、生理周期と同じように発育と出血を繰り返します。

ただし、子宮内膜症の場合は出口がないため血種となったり、周囲の器官を癒着させ激痛が生じたりといった症状が起こります。

子宮内膜症になると、生理痛や排卵通の他、性交痛や不妊のリスク、吐き気などの症状もあらわれます。

上記のような女性特有の病気を持っている人は、ピルを飲むことで経血量を減らしたり、女性ホルモンの分泌バランスを整えたりする効果が期待されます。

そのため、もちろん子宮筋腫も子宮内膜症も、症状が重度になれば外科的な治療法も視野に入れざるを得ませんが、軽度の場合はピルを処方して症状の緩和を様子見することもあります。

女性特有の病気の予防

子宮筋腫や子宮内膜症の他、子宮体がんや卵巣のう腫、乳腺腫など…女性特有の病気は様々あります。

これらの病気の原因の一つとして、卵胞ホルモンが過剰に分泌されてしまうことや、黄体ホルモンが少なくなってしまう事などが挙げられます。

もともと女性の体は、加齢とともに女性ホルモンが減少していく傾向があります。それに従って女性特有の病気もリスクが高まります。

また、ピルには前述の通り排卵を抑える効果があります。排卵は繰り返すごとに卵巣の表面が破れて傷つくため、その排卵をピルで抑えることによって、女性特有の病気予防にもつながっているのです。

避妊効果

ピルを服用していると、卵巣が休んだ状態になるため排卵が起こらないようになります。子宮内膜も厚くなりにくくなるため、着床しづらい状態になって高い避妊効果が期待できるようになるのです。

また、子宮内に精子が入りづらくなるよう、至急入口の粘液を変化させる作用を持っている点も、ピルの避妊効果を高める要因の一つです。

もともと「経口避妊薬」として開発されたため、ピルによる避妊効果は広く知られていますが、あくまでこれはピルの持つ効果の一つであり、避妊目的以外にも前述のような効果・メリットも持ちあわせていることを覚えておきましょう。

ピルを入手するには?市販は不可能なのでクリニックを要受診

ピルを入手する方法は、現時点でクリニックを受診するしかありません。ピルの入手方法について見ていきましょう。

ドラッグストアなど市販で購入できない理由

男性用の避妊具が市販で購入できるのだから、女性用のピルも市販で購入できるのでは?と考える人もいるのではないでしょうか。結果から言えば、ピルはドラッグストアを含め市販では流通されておらず、購入もできません。

もともとピルは避妊目的だけではなく、生理日をずらしたいときや、生理痛・生理不順などを改善したい場合にも用いられる医薬品です。

医薬品ということは、つまりポジティブな効果だけではなく副作用のリスクも懸念されるということです。医師や専門家の判断なしにピルを服用することは危険であるため、国内ではピルが市販で売られていません。

ピルは医師の処方箋が必要な「医療用医薬品」に分類されています。そのため、婦人科などを受診して医師の診察を受け、医師や薬剤師から薬の効果や副作用、注意点等についてしっかり説明を受けた上で購入しなければならないと決められているのです。

医療機関を受診して処方してもらう方法

安全性のため、ピルを入手するためには必ず医療機関を受診する必要があります。

  1. 医療機関(クリニックや病院)を受診する
  2. 悩みや目的、症状などを伝える
  3. 医師が適切なピルを処方する
  4. ピルの服用を開始する
  5. ピルの服用後に必要な相談などを定期的に行う

基本的には上記のような流れで、ピルを入手することができます。ただし本当に必要ではない場合や、体質的にピルを処方できないと判断される可能性もあることを覚えておきましょう。

また、ピルの目的や種類によっては、保険適用される場合とされない場合があるため、費用の面にも注意しておきましょう。

例えば月経困難症や子宮内膜症といった症状を緩和する目的であれば保険適用となりますが、避妊や肌荒れの改善、生理周期の移動などが目的の場合は、健康保険の適用外と判断されることもあります。

オンラインクリニックを頼る方法

ピルの処方に対応しているクリニックは様々ありますが、通院にかかる距離や時間、費用などが気になる人もいるのではないでしょうか。また、「ピルの処方」が目的での通院ということで、周りの人の目が気になるという人もいるでしょう。

ピルの処方は直接病院に通院しなくても、オンラインクリニックやオンライン診療に対応したクリニックでもピルの処方は可能です。

オンラインクリニックであれば、忙しい人でも自宅でスマホやPCなどから簡単に診察を受けられます。病院に入る姿を見られる心配もありませんし、病院内の待合室などで他の患者さんの目線が気になることもありません。

オンラインクリニックを頼る場合も、基本的に手順は対面式のクリニックに通院する方法と変わりはありません。ビデオ通話などで医師から診察を受け、処方された薬は自宅などに配達され受け取ることが可能です。

「ピルが気になるけれども直接病院に相談しに行くのは気がひける」という人は、まずオンラインクリニックでカウンセリングを受けるだけでもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

個人輸入は危険なのでNG!

ネット上でピルの入手方法を検索してみると、「ピルが購入できる」と記載された通販サイトもヒットします。「通院しなくていいなら」とネット通販に頼りたくなるかもしれませんが、危険なので絶対に控えましょう。

ネット通販などで医師の診察を受けずに購入できるピルは、個人輸入によるものがほとんどです。個人輸入品は日本の法律に基づいた安全性・有効性が未確認である上、品質が著しく低かったり、偽物や不純物が混じっていたりする可能性もあります。

正規ルートではない方法で個人輸入品を使ってしまうと、思わぬ副作用に見舞われるリスクがあるだけではなく、副作用が生じた際にクリニックや医師からのサポートを受けることもできません。

また、本来ならクリニックで医師から処方を断られる可能性のある薬であっても、個人輸入なら簡単に入手できてしまう点も危険な要素の一つです。

ピルは効果がハッキリとあらわれる薬品のため、本人の体質や症状に適した専門家の判断が必要です。ピルが必要な際は、必ず医師に相談するようにしましょう。

女性のライフスタイルが向上!ピルを服用するメリット

女性の体はデリケートで、毎月のホルモンバランスの変動に振り回され悩んでいる人も多いのが現実です。そんな女性の生活を少しでも過ごしやすくしてくれるのが、以下のようなピルのメリットです。

生理日を移動できる

まず、ピルの服用によって生理日を移動させることができます。ピルは約1か月間にわたって毎日飲み続けることがルールですが、それさえ守れば自分の都合に合わせた生理日の移動が可能です。

旅行や冠婚葬祭、スポーツなど…大切な日に生理が被らなくて済むという点は大きなメリットと言えるでしょう。

大切なイベントの日に生理が重なると、どうしても満喫できませんし、場合によってはスケジュール自体を変更・キャンセルしなければならないこともあります。

大切な家族とのイベントなどがある人ほど、ピルによる生理日の移動は大きなメリットになるでしょう。

生理痛や貧血を予防・緩和できる

生理が始まると、どうしても生理痛や貧血によって心身に大きな影響が及びます。

  • 仕事に身が入らない
  • しなければならないことができない
  • ストレスに敏感になる
  • 周囲の人との対人トラブルが起きやすい
  • あらゆるモチベーションが下がる

生理中に上記のような悩みを抱える人は多いのではないでしょうか。

前述の通り、ピルには女性ホルモンの量を整えて生理痛や生理中の諸症状を緩和する働きがあります。生理中でも普段とほぼ変わらないパフォーマンスを発揮できるようになり、毎月の生理で日常生活を振り回されるリスクが減るでしょう。

実際に生理中に仕事のパフォーマンスが下がってしまう女性は多く、業務効率や就業継続にも大きな影響を与えることは、経営面でも問題視されています。経済産業省では、「月経随伴証」による経済的損失は約0.6兆円にも及ぶとされています。

もちろん仕事だけではなく、プライベートでも生理によって楽しみや趣味を満喫できないという人はたくさんいます。体調管理の一環としてピルを服用することで、ライフスタイル自体も向上するでしょう。

PMSに振り回されずに済む

近年になって男女どちらにも認識が広がって来た「PMS」は、生理前に生じる心や体の不調のことです。PMSには個人差があり、特に症状を感じない人もいれば、生理中以上につらい思いをする人もいます。

生理前に対人トラブルに陥りやすい人や、仕事のパフォーマンスが下がりやすい人、その他さまざまな症状に困っている人は、こういったPMSの諸症状を緩和する効果が期待できるでしょう。

ピルの服用は前述の通り排卵をなくすため、PMSの症状が軽くなります。場合によっては酷いうつ状態に陥って、PMS期間に後悔するような選択をしてしまう女性も少なくはありません。

重たい責任を伴う仕事をしている人や、普段からストレスに敏感な自覚のある人ほど、PMSの予防と緩和が日常生活に大きな影響をもたらしてくれますよ。

生理期間だけでなくPMSの期間も加えると「一か月のうちに健康でいられる期間の方が少ない」と感じている人ほど、ピルの効果でライフスタイルの向上を実感しやすいでしょう。

肌質を整えて美容効果も期待できる

肌質は女性ホルモンのバランスに大きく左右されています。例えばホルモンバランスの乱れによって脂質が過剰分泌されたり、逆に肌が乾燥しやすくなったりなど様々な肌トラブルが生じます。

ピルの服用はホルモンバランスを整えて美肌効果にも働きかけるため、肌質を美しく保ちたい人や、メイクのノリを良くしたい人など、美容に力を入れている人にもおすすめです。

もちろん美肌目的でのピル処方は保険適用にならない可能性の方が高いですが、化粧水や乳液などでもスキンケアが上手くいかない人は、体の内側から心身の健康にも働きかけられるピルの服用が、効率的な方法になるかもしれません

服用前に要注意。ピルの副作用や注意点をチェック

ピルに忌避感を持つ人の多くは、副作用が気になっているのではないでしょうか。ピルにはメリットが多い反面、心身への働きかけが強いことで副作用が生じることももちろんあります。

ピルを処方してもらう前に、ピルの副作用についてもよくチェックしておきましょう。

血栓症のリスクが高まる

クリニックでピルを処方してもらう際にも説明を受けることが大半ですが、ピルを服用することによって「血栓症」になるリスクが高く鳴ります。

血栓症とは、血液中でできた血栓(血の塊)が血管を塞いでしまう病気のことです。血液が流れなくなるため、栄養や酸素がその先の血管まで行き届かなくなり、いずれ細胞が壊死して機能障害を引き起こします。

血栓症は血管の種類によって「動脈血栓症」と「静脈血栓症」の2種類に分けられます。血栓症になると、

  • 痛み
  • 赤み
  • 腫れ
  • つっぱった感じ
  • 脚のだるさ

などが症状として現れます。

血栓症の原因は様々ですが、ピルの服用や女性ホルモン剤によって血液の凝固が促進されることが、大きな要因として挙げられています。

もちろんピルを服用しない場合でも血栓症になるリスクは誰にでもありますが、ピルの服用によってリスクはさらに高まります。血栓症は肥満などの日常生活によっても引き起こされるリスクがあるため、ピルを服用する際は血栓症にならないよう、健康的な生活を心掛けることが大切です。

ちなみにピル内に含まれる女性ホルモンの量が多ければ多いほど、血栓症のリスクは高まります。中・高用量ピルよりも、低用量ピルの方が血栓症のリスクは低いということが分かっています。

喫煙で副作用のリスクが高まる

ピルの副作用である血栓症は、喫煙によってさらにリスクが高まります。もともとタバコは体に良くない上、タバコ単体でも血栓症をはじめとする、あらゆる生活習慣病のリスクが高まります。

ピルの副作用の中でも最も重篤とされる副作用が血栓症であり、血栓症はタバコとピルの相乗効果でリスクが増加するため危険です。

そのため、ピルの服用期間中はおのずと禁煙が推奨されるでしょう。もし普段から喫煙の習慣がある人は、禁煙できるかどうか、今一度自分で再確認してからピルを服用するかどうかを検討しましょう。

ちなみに加齢と共に血栓症や生活習慣病のリスクは高まる上、女性ホルモンのバランスも崩れるため、ピルと喫煙による副作用のリスクはさらに高まるでしょう。

ちなみに35歳以上でタバコを1日15本以上吸っている人には、低用量ピルは禁忌とされるため処方されないでしょう。

吐き気や頭痛、むくみなどの症状が生じる

ピルを飲み始めてから生じる副作用として、有名なのは以下のような症状です。

  • 吐き気
  • 頭痛
  • むくみ
  • 下腹部痛
  • 胸のはり

特に頭痛や吐き気などはよく報告されている副作用であり、飲み始めの頃に多く生じ、2~3ヶ月以内におさまるケースが大半です。

副作用がこわい、きついと感じる人もいるかもしれませんが、まずは3か月間継続してみるというのが、ピル服用のポイントです。体が慣れるまで待ってみましょう。

ただし個人差によっては、3ヶ月以上継続しても体が慣れず、副作用が続いてしまう、もしくは悪化してしまうことがあります。あまりに副作用が長く続くようであれば、医師と相談しましょう。

ピルの副作用は、ピルの種類や量などを変更することで改善されることもあります。

子宮頸がん・乳がんのリスクが高まる

女性特有の病気のリスクを下げることがメリットの一つですが、まれなケースとして、子宮頸がんや乳がんのリスクをわずかに上げてしまう可能性がある点に注意しましょう。

ピルを使用することによって、コンドームを使わない性交で「HPV」という性感染症にかかるリスクが高まります。性感染症に感染した場合、低用量ピルの服用によってHPVを排除する働きが抑制され、子宮頸がんのリスクがわずかに高まってしまいます。

ピルには確かに避妊効果がありますが、性感染症を防ぐためにも性交時にはコンドームを必ず使用しましょう。

また、ピルは体内の女性ホルモン量を変化させるため、僅かに乳がんの発症リスクを高めるといった報告もされています。

ピルの服用を始めたら、定期的に病院で検診を受け、医師に健康を確認してもらうことが大切です。場合によってはリスクを下げるために、ピルの種類を変えてもらうことも検討しましょう。

ピルを処方できない人もいる

副作用が生じるリスクを考えた上で、以下のような人にはピルの処方をクリニック側から断られる可能性があります。

  • 50歳以上の人
  • 閉経している人
  • 片頭痛の前兆がある人
  • 血栓症の既往歴がある人
  • 家族に血栓症の人がいる人
  • 高血圧や糖尿病・高脂血症がある人
  • 妊娠中や授乳中の人
  • 心臓弁膜症などの心臓疾患がある人

上記の人以外にも、医師が行う検査や問診の結果、ピルの処方を断られるケースもあるため注意が必要です。ピルは確かにメリットも多いですが、副作用が生じれば健康に大きな影響が及ぼされるため、事前にしっかり自分の体質や不安などについて相談しておきましょう。

もちろんピルを一度は処方された人でも、服用中に生じた副作用の結果によっては、検査を行って薬の変更や処方の中止をすることもあります。

ピルを処方してくれるのクリニックの選び方や注意点

避妊だけでなく体の調子を整えたり、日々の生活を過ごしやすくしてくれる効果が広く知られるようになってきてからは、ピルを処方してくれる病院も多く増えています。

ただし、クリニックや医師、処方してくれるピルの種類はそれぞれ患者の個人差との相性がありますから、事前のリサーチが大切です。ピルを処方してくれるクリニックの選び方について、ポイントを見ていきましょう。

通いやすさや立地条件

ピルは基本的に毎日欠かさず飲み続けなければならない薬であり、1か月分が終わった後もピルの効果を持続させたいなら、定期的にクリニックに通ってピルの処方と医師からの診察・検査を受けなければなりません。

クリニックとの継続的な付き合いが重要になるからこそ、ピルを処方してもらう際には「通いやすさ」がポイントになります。

  • 立地条件
  • 営業・対応時間
  • 予約可能時間
  • 診察にかかる時間や目安
  • 薬の処方の仕方(院内処方か否かなど)
  • プライバシーへの配慮

具体的には、上記のような点についてよく確認しておきましょう。職場から近い・家から近いクリニックならすぐに通えますが、逆に遠いクリニックは交通費がかさんだり、通院に時間がかかったりしてピルの処方や医師との継続的なやり取りに支障をきたします。

前述の通り、ピルは効果が高い分だけ副作用のリスクも懸念されます。安全性を考慮した上でピルを服用したいのであれば、継続的にクリニックに通うことが欠かせません。

例えば職場に近ければ、仕事の帰りなどに病院に立ち寄って薬を処方してもらうこともできるでしょう。交通費のかからない場所なら、費用の節約もできます。

もし忙しくて病院に行く時間が確保できない、近場にクリニックがない場合は、オンライン処方に対応しているクリニックを探してみましょう。オンラインならいつでもどこからでも、自由なタイミングで都合の良い場所から診察を受けられますよ。

取り扱っているピルの種類

単に「ピルの処方」と言っても、ピルの種類によって効果は異なります。患者によっては体質的に合う・合わないピルもありますから、事前にどのようなピルに対応しているかを調べておきましょう。

  • 低用量ピル
  • 中用量ピル
  • アフターピル
  • ミニピル
  • 1相性or2・3相性

前述のように、ピルには様々な種類があります。

ピルの種類を確認した上で、自分がどんな目的でピルを処方してもらいたいのかをよく考えてからクリニックを選びましょう。

例えば生理日の移動やPMS・生理痛の緩和など、ピルに求める効果は様々でしょう。また、飲み忘れが怖い人は、1ヶ月の間にピルを飲まない期間があるシートよりも、「プラセボ」と呼ばれる偽薬が休薬期間に処方されるタイプの方が相性が良い可能性があります。

もちろん本人の目的や希望だけが優先されるわけではなく、医師が直接診察や検査をした上で、クリニック内で対応可能なピルが処方されることになります。

そのため、様々なピルの種類を取り扱っているクリニックの方が、より自分の体質や希望に適したピルを処方してもらいやすいでしょう。

医師の実績やプロフィール

ピルを処方しているクリニックは様々ありますが、診断や処方を実際に行っている医師がどのような人物なのかを事前によくチェックしておきましょう。

場合によっては、医師としての実績が浅い・短い医師が診察を担当することや、他の診療科目の方が専門であるという医師が担当することもありえます。

当然ですが、婦人科に精通した、実績が多く経歴の長い医師の方が、ピルの処方について信頼性に足るでしょう。

  • 実績
  • 学歴
  • 経歴
  • 所属
  • プロフィール写真
  • 自己紹介文

医師についての紹介や説明は、クリニックによって公式HPに掲載されている場合とそうでない場合があります。可能な限り、医師についての情報が明記されているクリニックを選ぶのがおすすめです。

特にオンラインクリニックを選ぶ場合は、直接医師と対面するわけではないため、医師の情報についての下調べが重要です。中には経験の浅い医師を担当させるオンラインクリニックなどもあるため、質の高い診察を受けるためにも、必ず医師のリサーチを念入りにしておきましょう。

アフターケアの充実度

ピルは長期間にわたって服用し続けるものですから、アフターケアの充実度にしっかり着目しておかなくてはなりません。

服用し始めてから副作用や薬との相性が発覚することは決して珍しくありませんから、長期にわたって信頼を築き続けていける、アフターケアの充実したクリニックを選びましょう。

例えばクリニックによっては、服用中に何か困りごとや不安があった際、チャットによるオンラインサポートなどに対応していることもあります。

困ったときにすぐ相談できる、相談しやすいと思えるクリニックを選びましょう。夜まで対応されているかどうか、土日や祝日はどうか、医師は話しやすい人柄かどうか…といった点に注目です。

必要なときにすぐ相談できて、薬の種類や処方の仕方を変えたりといった対応を柔軟に行ってくれるクリニックが望ましいでしょう。

特にピルは副作用が生じた場合、日常生活に大きな影響を及ぼすだけではなく、甚大な健康被害をもたらす可能性もあります。それらを未然に防ぐためにも、アフターケアの充実度は大切なポイントです。

予約の取りやすさ

ピルの処方を受けるにあたって、まず最初にすべきことが「クリニックの予約」です。予約さえしてしまえば後は診察を受けるだけですが、予約の段階で躓く人も少なくありません。

予約状況をオンラインで確認できるか、WEB予約に対応しているか、処方してもらいたいタイミングでなるべく早めに予約を入れられるかといった点に着目しましょう。

クリニックの公式HPから簡単に予約状況を確認したり、予約フォームから初診予約を入れられるクリニックが手軽でおすすめです。逆に、電話してからでないと予約状況が分からないクリニックや、診察希望の患者が多く予約がしばらく埋まっているようなクリニックだと、手軽にピルを処方してもらうことも難しいでしょう。

WEB予約に対応しているクリニックの場合、予約フォーム欄でピル処方の目的や気になっていること、自分の体質について相談しておきたいことなどを事前に入力できることもあります。そうした事前予約と軽い問診ができるクリニックだと、診察当日もスムーズに事が運びやすいでしょう。

オンライン診療の対応有無

ピルには様々な効果があるとご紹介しましたが、それでもまだ日本では「避妊薬」というイメージが根強く残っており、クリニックに直接足を運ぶことに抵抗がある人もいるかもしれません。

周りの人に婦人科へ足を運ぶのを見られたくない人や、待合室などで人の視線が気になる人は、オンライン診療に対応したクリニックがおすすめです。

完全WEB完結で、予約から診察・薬の処方までを全てスマホやPCなどで済ませられる点がオンライン診療のメリットです。もちろん自宅や外出先など都合の良い場所から予約~診察までを済ませられるため、周りの目を気にすることもありません。

オンライン診療によるピルの処方は、主に以下のような流れになります。

  1. 公式HPからWEB予約をする
  2. WEB上で問診票などに必要事項を記入する
  3. ビデオチャット・ビデオ通話などで医師と診察をする
  4. 薬を処方・配送で受け取る
  5. チャットやビデオ通話などで継続的に診察を受ける

プライバシーに配慮してもらえるだけではなく、通院にかかる交通費や時間の節約にも繋がる点が、オンライン診療のメリットです。

クリニックによっては、薬の配送先を自宅ではなくコンビニに指定できることもあります。家族と暮らしていてピルの処方をバレたくない人は、ぜひオンライン診療を利用してみてください。

ピルで女性の生活が一気に楽になる。処方はオンラインがおすすめ!

ピルには「避妊薬」というイメージが付きまとうため、処方に抵抗を感じる人がいるかもしれません。しかし実際には、ピルは女性が生理の度に感じる苦痛を減らす他、女性特有の病気を予防するなど、様々なメリットがあります。

実際に日本は「ピル後進国」とも言われるほど、海外ではすでにピルを服用している女性が数多く存在しています。

ピルの処方が気になる人は、まずはオンラインクリニックに相談してみるのがおすすめです。オンラインなら予約も簡単に取れますし、自宅などで周りにバレずに処方までをWEB完結させられます。

診察料を無料としているクリニックや、初回カウンセリングは無料で対応してくれるクリニックなどもありますから、最初から1つだけと決めず、複数のクリニックを受診してみて自分に合ったクリニックを探してみるのも良いでしょう。

ピルには個人差や薬の種類と体質との相性、副作用などがあります。薬を処方されるにあたって、信頼できる医師が在籍しているクリニックを選ぶことが大切です。